2015年1月27日

「あかね」(茜)の「ね」は「根」だろうか

飯(いひ)食(は)めど うまくもあらず 行き往けど 安くもあらず あかねさす 君が心し 忘れかねつも
(万葉集 巻16・3857 作者未詳)

短歌ではなく、5・7を3回以上続けて最後5・7・7で終わる長歌。

色の「あかね」は確か太陽が沈む時、あるいは登る時の色のことだったと記憶している。
「あかね」は漢字で書くと「茜」だが、語源は「あか」(明、赤)+「ね」(根)なのではないかと、ふと思った。
草木の根や「根の国」の「根」。

太陽は日没とともに「根の国」に帰り、朝になるとまた「根の国」から現れる。
太古の日本人はそう考えていたのではないだろうか。

科学的には、地球が自転しているから太陽が上に来ると昼で裏側に隠れると夜になるというのは、確かにそうなのだろう。
だが、太陽も「根の国」と現世の間を往き来するもの、という捉え方はとても興味深い。

睡眠の「寝る」も、もしかしたら「根の国に近づく」という意味で「根る」から来ているのかもしれない。

ーー
(追記)
山口大学の万葉集検索システムで、訓読に「あかね」を含む条件で検索すると、全部で13首あるようだった。
「あかね」に対応する原文の万葉仮名の内訳は
「赤根」(8)
「茜」(3)
「安可祢」(2)
冒頭の長歌も「赤根」が用いられていた。
万葉仮名は音を表すもので、必ずしも漢字の意味と一致するものではないようだが。

タグ:ことば 短歌
posted by ぱじぇんと | コメント(0) | トラックバック(0) | 本編
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